「地震雲画像が今日東京で投稿されている!」その真実はいかに?

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こんにちは!

地震雲画像を調べて見てみると、今日投稿されている場所は東京であった。明日は…、昨日は…。あちこちで見られるようですが。しかし、地震雲、地震雲と最近よく耳にするようになったけれど…。

地震雲、という言葉をご存知でしょうか?これは名前の通り、「地震の前に現れる」とされている雲のことです。たとえば「#地震雲」をツイッター検索すると、なんらかの雲の写真が投稿されているのが見つかるでしょう。

「地震」と聞くだけでも不安になるところ、その地震雲画像がいかにも何か起こりそうな雲の写真で、しかもそれが今日の東京だった、なんてことになれば、どうすればいいかわからなくなってしまう人もいるかもしれません。

しかし、その「地震雲」の後には、本当に地震がくるのでしょうか?今回は、地震雲について、少し見ていきたいと思います。

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1.はじめに

地震雲画像が今日の東京で投稿されている。

そんな場面を目にした人も多いでしょう。そもそも地震雲って何でしょうか。

地震雲は、地震の前後に見られ、地震の前兆だと考えられている雲のことです。地震雲は特殊な形をしているとされています。よく見られる例としては、波状、放射状、渦巻状、直線状などがあるようです。ふつうの雲は風に流されて移動しますが、地震雲は流されずに同じ場所で長い間見られることも特徴のひとつとされているようです。

地震雲画像が今日、東京で投稿されたということは、このようなヘンテコな雲が今日の東京に発生していて、それを見た誰かが「これは地震雲だ!」と、写真をアップしたということになります。

2.地震雲画像を追ってみる!地震雲ってどのようなものなの?

2-1.「地震雲画像が今日東京で投稿されている!」科学的な信憑性は?

「地震雲が出たら大地震が来る。」結論から言うと、これは単なる「噂」です。これといった根拠も明瞭ではありません。もし本当なら、地震雲画像が今日の東京で投稿されたということは、今日明日中には東京で大きな地震が起こることになります。そうなれば、日本はとっくの昔に壊滅しているはずですよね。

現在、仮説として考えられているメカニズムはいくつかありますが、代表的な説のひとつとして電磁波による雲の発生があります。地震の前に震源地の周辺で、地殻の衝突によって電磁波が生まれ、それが上空を通過するときに、普段とは違う異常な雲ができると考えられています。しかし、あくまで仮説であって、このメカニズムについても科学的に不可解な点がいくつも指摘されているようです。 

今のところは、「たまたま変な形の雲を見た人が、その後に地震があったときには地震と雲を勝手に結び付け、地震がなければそのまま忘れてしまった」というのが、日本地震学会の見解です。また、気象庁ホームページの「よくある質問」のページにも「地震雲はあるのですか?」との項目がありますが、やはり、「仮にあるとしても、どのような雲で地震とどんな関係があって現れるのか、科学的な説明はされていない」との回答があります。

他の多くの科学者や政府もそろって、地震の発生と地震雲の観測の間に関係性はないとしています。知識のないマスコミや個人が勝手に勘違いして投稿するだけでなく、注目を集めたり、なんらかの利益を得たりといった自分勝手な目的で、故意にでたらめの投稿をしていることもあるようです。

2-2.「地震雲画像が今日東京で投稿されている!」まとめ

一口に「地震」といってもその規模はさまざまですから、もしかしたら地震雲が出現した後には、本当にごくごく小さい地震が発生しているのかもしれません。

地震雲画像が今日、東京で得られたのなら、東京直下で誰も気づかないような少しの揺れが発生しているかもしれません。しかし、目下のところ、「地震雲画像」が投稿されているからとって焦る必要はないと言えるでしょう。

むしろ、その場の勢いでついつい「ただの雲」の投稿を拡散してしまわないよう、注意しなければなりません。

3.おわりに

如何だったでしょうか。

もちろん、地震雲が地震予知のひとつの手段として使える可能性はまだまだあります。もし雲を見ただけで地震がくることが分かれば、それは迅速な対策におおいに役立つはずです。

今後の科学の進歩によって、「地震雲」が信憑性のある予知の手段として使えるようになることを期待したいですね。

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